FPの適性
お客様の本心を引き出せる人。秘密を守れる誠実な人
ファイナンシャル・プランナー(FP)は、個人のお客様の資産の運用・管理・設計を、総合的にサポートするスペシャリストです。
「お金を扱い」、「人の人生を設計する」責任重大な職業ですから、この仕事には能力を問う前に、FPとしての「適性」が求められます。
将来、ファイナンシャル・プランナーを職業にしたいとお考えの方は、以下に求められる素養とご自身のことを、一度照らし合わせてみてください。
◆コンプライアンス・守秘義務
生損保などの業界では、社員全員に「個人情報保護士」の認定資格を持たせるなどの動きが活発化していると聞きます。法令・社会規範・倫理の遵守は、金融機関等を筆頭に、いずれの業界でもこれまで以上に重視されるようになってきているようです。
特に、家計や資産の状況まで含め個人のお客様のプライバシー情報をあずかるFPにとっては、お客様が不安に感じるような状況や情報漏えいは、絶対に避けなければならないことがらです。
ファイナンシャル・プランニングというサービスの性格上、FPには、お客様の家族構成に始まり、職業や収入、結婚の予定、またはお子さんの進学の目標など、プライベートなことに踏み込んで聞かなければならないことがたくさんあります。
FPとして働く時には、そうしたお客様の情報を整理・保管するようパソコンも活用することでしょう。
お預かりした個人情報が決して外部に漏れてしまうことのないように、FPは口が固い人であることはもちろんですが、情報管理にも常に慎重さを持って対応できる人が望ましいです。
またお客様にしても、「この人なら約束を破らないし、口も堅そうで安心して相談できる」という見方をして、担当FPを選んできます。
何にもまして誠実な人であることが、FPに最も大切な適性であり、その誠実さがそのまま仕事を拡大する時の営業力になります。
◆顧客の話を聞き出す能力
「財政面でお客様の人生設計をする仕事」、という響きから、みなさんはFPの仕事を提案中心の仕事であるかのようにイメージしているかもしれません。
しかし提案業務は、仕事のほんの一部に過ぎないのです。
ファイナンシャル・プランナーにとって大切なのは、むしろお客様の考えや夢、要望を聞き出す力、ヒアリング能力なのです。
「なぜ、あと500万円の預貯金増を望んでいらっしゃるのか?」
「老後に、どのような不安を抱えていらっしゃるのか?」
初めのうちはなかなか話しにくいような私事も、お客様に心を開いて打ち明けていただける人間力を備えていることが大切です。
お客様の本音にふれることで、その方に合った、その方のためだけの「ライフプラン」の設計も、提案も、はじめて可能になるからです。
本当のお話を、お客様の気分を害することなく引き出すために、テクニックを用いることは禁物です!
このことがらは、先に述べたコンプライアンスマターとも深く関連してくることですが、誠実なみなさんに、FPの仕事を通じて一層人間力や道徳心を育ててほしいと思います。
人として大きく成長できるフィールドであることが、FP職のいちばんの魅力なのかもしれません。
◆生涯勉強を続ける向学心
1998年に保険の自由化が進んで以降、保険業界各社の商品は本当に数がふえて、商品の内容も複雑・多様化が進んでいます。これはFXなどの投資商品についてもまったく同じことがいえます。
初期提案の段階で、お客様にお薦めするべき金融商品の内容を詳しく理解していることはもちろんのことです。
その上で、FPはご契約いただいたお客様を長い年月にわたりサポートすることになります。
年々変わっていく金融商品の情報にキャッチアップし、保険の見直しなどをお薦めすることで、たとえば3年先、5年先、お客様の「ライフプラン」をその時点で最適なものにアジャストすることも、ファイナンシャル・プランナーに求められる役割のひとつなのです。
金融商品に関心をお持ちでいることは大前提ですが、常に学び続け、知識をブラッシュアップする努力を続けられる人が、FPには向いているようです。
→次のページへ